なるほど〜〜おすすめ度
★★★★☆
正直今までペンローズの著作を読んでも今ひとつピンとこなかった、と言うより何を言っているのか理解できていませんでした。
これを読んでペンローズが何を言っているのかが、概念的なことや考え方のレベルでやっと理解することが出来ました。
私レベルが理解できるくらい平易にペンローズの業績を紹介してくれている凄い一冊です。それも数式を出さずに!
もちろんペンローズは数式を用いて大活躍をされている方ですから、数式を用いないことは、ペンローズが語っていることがズバリ!分かる本ではないということですし、数式を用いないで言葉だけで語っているのでその説明は厳密性を欠いていると思います。
それでも、ペンローズという大数学者(数理物理学者?)に興味を持っているのに、何も(!)理解できなくて寂しく、そして悔しい思いをしていた私のような人間には非常にありがたい本だと思います。
ペンローズに興味がありつつ踏み込めていない方には、相当にお薦めな一冊です。
そうか、そうだったのか!おすすめ度
★★★★★
レベルとしては、相対論、量子論をある程度(少なくとも理系向け科学読み物レベルで)知っている人向け。
まず前半で、「いいですか?ここは相対論を理解出来るか否かの瀬戸際なのです」という具合に、相対論や量子論について、数式の羅列ではなくてきちんと「解釈を与えた本当の意味」について説明してくれます。
「認識」することと実際に「見る」こととは違う(ローレンツ収縮について)
そうか、そうだったのか。なんだかもやもやが一枚取れた感じです。
でもシュレディンガーの猫の解釈はますますわからなくなりました(専門家の間でも決着してないのできっとそれが当たり前です)。
さらには大きさゼロの四次元ベクトルとは? あ、それでホーキングは宇宙の始まりに虚数の時間を導入したのか...そうか、そうだったのか!
という具合に、そのかなり砕けた文体とは裏腹に、いろんなことに気づかせてくれるのです。
そして本書の最終目標はペンローズのツイスター(スピンのペア)で時空を記述しようとする試みについてですが、さすがに最後の十数ページは一回読んだだけでは理解できませんでした。もう一度読み返してみます...
上出来
おすすめ度 ★★★★★
これが発売されるのを心待ちにしていました
。非常に洗練された魅力的なものになっていると思います。
すばらしいものだと感じましたので☆5評価としました。