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+ 夕凪の街桜の国 +

夕凪の街桜の国

こうの 史代
おすすめ度:★★★★★
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ヒロシマナガサキに投下された原爆、庶民の生き方をこれほど生々しく描いた作品は無い。
おすすめ度 ★★★★★

 こうの史代さんは1968年9月に広島市で生まれた。
 どうして、かような作品を創り出すことができたのか。
 私は途惑っている。
 1945年8月6日に原爆投下の対象とされた軍都広島。
 23年たってこの広島市に生まれたのだ。
 「夕凪の街」はヒロシマに原爆を投下したアメリカ合衆国と、奇跡的に瞬時生かされた庶民の物語。
 主人公皆実(みなみ)の生と死を想像できたのか。
 
 さらに、「桜の国」の七波(ななみ)。今の時代に生きる娘。彼女の生き方のいさぎよさ。
 被爆2世。
 いずれも短編。これほど感動した漫画は無い。
 私の知人には被爆者がおおい。
 私の友はこの書を20回読み 貸してくれた。
 その書には 折り目無く帯もついてあった。新品そのもの。
 友は この書を大切な宝物として扱っていたのである。
 これが映画の原本。
 希望をもたらす素敵な絵とお話し。
 すばらしい。
 世界中で読まれてほしい。



忘れられない話。
おすすめ度 ★★★★★

「夕凪の国」では原爆投下から10年後の広島が舞台。
被爆者である皆実の内省は常に原爆投下の日に向けられている。
生のきらめきに触れようとするたび、生き残ったことへの罪悪感と戸惑いにとらわれる。
自分は誰かに「死ねばいい」と思われた…
みんなが死んでゆく中、自分はわけもわからず生かされた…
土地の人みんなが抱く心のわだかまりだが、
しかしこの思いにとらわれている限り、
ヒロシマに生きる人は「生ける亡霊」なのだ、と、原爆ドームを見た皆実は悟る。
そして、人類最大の禍いを乗り越える一歩を踏み出そうとするのだが…。

「死」とは過程である、とこの物語は語っている。
「死」に至るまでには「生」がある。
ともすれば淡白に描かれがちだけど、
「死」はこんなにもじっとりとした生暖かいものなのだ。
そして、「死」の瞬間の後にも、ぽっかり開いた穴として「死」は「生」の中に生き続けるのだ。
皆実の死は、悲しい、切ない、ということを通り越して、
強く「このようなことが起こったのです。起こり続けているのです。」と訴えかけてくる。

純粋な悪意の産物である原爆。

純粋な悪意。

信じられますか?
そんなものが人の内にあるなんて

誰だってあんな女の子に幸福をと望まない人はいない。





原爆を忘れてはならない。
おすすめ度 ★★★★☆


そう誓う人々がいる一方で、あの日のことを
思い出したくない。

と自分の心を閉ざしている人々がたくさんい
ます。想像もつかない恐怖というのは、その
責任を自分へと向けてしまうものなのかも知
れません。

どうしようもできないくらいの被害を人は天
災のようにとらえてしまうのかもしれません
。或いは、自分のせいにしてしまうのかも知
れません。

そういった意味では、原爆という認識できな
い悲劇を扱った作品は、たったそれだけで評
価されるのかも知れません。


思い出したくない。
忘れてしまいたい。
忘れてほしくない。


少なくとも、この出来事を知らない私たちは、
正面から向き合う必要があると思います。

そこに解答はありませんが・・・




名作
おすすめ度 ★★★★★

2004年作。
原爆に限らず、戦争についての作品といえば、残酷描写やその後の生活苦、過酷な運命の強調というのがややお決まりのパターンですが、本作ではそのような描写はほぼ抑えられており、優しいタッチで描かれています。
「夕凪の街」は昭和30年/「桜の国」は(1)が昭和62年、(2)が平成16年の話で、単体でも成立する(例えば「夕凪の街」の登場人物は「桜の国」では回想シーンを除き、後姿しか見せていない等)ように作られているのですが、1コマ1コマ丹念に追っていくと、絶妙な形でリンクしていることが分かり、読めば読むほど感心させられます。
「夕凪の街」は、原爆で生き残った女性の話で、主人公の「幸せになりたい」という願いと、そこに影を落とす「戦争」と「生き残ってしまったという贖罪」の対比が絶妙に描かれており、特に終盤の"省略の美学"ともいうべき表現手法が、逆にこの作品に圧倒的な深みをもたらしています。
「桜の国」は、「夕凪の街」の一家の次の世代(被爆2世)が、戦後60年経った今でも残る過去の呪縛から、昭和40年代の広島の「夕凪の街」での回想と交互して浄化されていく様が感動的に描かれています。
解釈に幅はあると思いますが、個人的には「夕凪の街」の「終わりではない」という言葉が「悲劇や怨念忘れまじ」だけではなく、当事者は過去の呪縛からは解き放たれてもいいし、次の世代にとっては「希望」(忘却の肯定ではない)へと形を変えて繋がってもいいというメッセージがこめられているのではないかと思いました。
帯にもありますが、2000年代漫画界初の名作といえるのではないかと思います。
おすすめです。



小さな正義感
おすすめ度 ★★★★★

電車の中で一気読みして、家に帰ってからまた1からページをめくりたくなくなって、そのまま2回目を読んだ。
私にもあったのか?と思える小さな正義感をかきたてられた。
押しつけがましさをあまり感じないのは、単に悲惨さと悲しさだけを綴る戦争ものと違い、それを取り巻くなかで生きてきて、受け継がれていく魂を丁寧に描いているからだろうか?
被爆後10年目、死を目前にした被爆者のセリフが頭から離れない。
これからも断じて戦争をしない、という選択を常にしていかなくてはならない。
と、次なる世代にも伝えなくては…と思い知らされるマンガだった。
作者は私と同年代。あとがきの一文にも感動。



凄いの一言
おすすめ度 ★★★★★

届いてからずっと気に入っています 。値段の割には上出来。
こつこつお金を貯めてでも買う価値のある一品だと思います!



こうの史代 動画

こうの史代



内田康夫 こうの史代 ニック・ケイヴ