エロくないですよ!おすすめ度
★★★☆☆
エロかったらどうしようとドキドキしながら買いましたが、
それほどエロくありませんでした。
今時のレディコミの方がよっぽどエロいっしヨ!
確かに、桐壺の更衣や、帝などキャラクター的に??ですが、
途中にある『長恨歌』の絵訳には感心しました。
良くもまあ、あれほど細かく・・・それだけでも読む価値があるように思いますけど・・・
ともかく、画力のある作家さんなので、構成、構図に破綻がないです。
しかし、原作に忠実に、とは謳いながらも、女性の描き方など、
あくまでも男の視点から描いた漫画と言うことは否めません。
きちんとした『源氏物語』を読んだ上でのお遊びで、副読本として読んで欲しいです。
若者よ!これだけ読んで、『源氏物語』を読んだなんて言ってはダメよ!
僕は・・・おすすめ度
★★★★★
ぼかぁ・・・こういう方向からのとらえかたもいいと思う
さすがの江川達也さん!!おすすめ度
★★★★★
源氏物語の原体験は、中学生の時の読んだ大和和紀著『あさきゆめみし』です。やはり、マンガはビジュアルで訴えるのでわかりやすくていいですね。そもそも古代の日本なんていうのは、現代社会からすれば異世界も同然ですから、よほど敷居を低くしないと入りにくいですからね。
連続するSEX描写と「何時間でもとてつもなくカタく 何度でもすぐ回復する帝」「10秒ごとにイってしまう桐壺の更衣13歳」等のエロい訳は、源氏物語が性の領域を扱った作品だということを再確認させます。
古代の貴族社会では性が重要な政治の一部であったこと、性を中心とした駆け引きや心の情動を描写する言葉が非常に発達した平和な社会であったことなどは、江川達也のような作家でなければ、全面に出せなかったかもしれない。時代考証もしっかりしているように感じるし、(これは日露戦争物語でも十分立証されているから間違いないだろう)あれだけの連載を抱えながらさすがのプロデュース能力ですね。
性の領域は、PTA・教科書的な扱いでは、なかなか表には出しにくいから、非常に画期的野心的連載です。橋本治、田辺聖子、瀬戸内寂聴訳はお上品過ぎていて、ピンと来なかったですし。漫画という領域でなければ、発表できなかったかもしれません。『あさきゆめみし』のようなロングセラーになることを祈ります。あっ、もちろん自分の次の世代にも読ませたいですね。
『東京大学物語』『BEFREE』『ゴールデンボーイ』で日本の高偏差値人間の無能さと、彼らによって支配される日本社会の問題点を浮き彫りにした後、近代の日本を注目して『日露戦争物語』に至り、その作品中の正岡子規が近代の文化防衛的な立場から日本語を重視したことから、では本来の日本語は?、日本とは?というところで『源氏物語』へ至る。また現代社会の未来と本質を描いた沼正三の『家畜人ヤプー』のヴィジュアル化と、江川さんはその本質は非常に一貫している。処女作が作家を規定するというが、彼の場合愛知県での数学教師という「教師」の視点が一貫している気がします。根本は、教育とマインドコントロールの問題なんですよね。いやーこれだけ幅が広いマンガも珍しいですねぇ。とにかく、僕は読む価値ありの作品だと思います。訳や解釈が挑戦的なの(意外にオーソドックとも思うのだが)で、他の作品との比較をすると非常に面白いかもしれません。同じものでも解釈によってここまで違うと。
細部まで妥協なし
おすすめ度 ★★★★★
これが発売されるのを心待ちにしていました
。出来は今更ながら言うまでもなく素晴らしい。
ホント満点を付けても良い出来です。