大人買いで、シニアの皆さんぜひおすすめ度
★★★★★
1967年にサンフラワーに乗船するところから始まる本書は、1974年にフェリーで沖縄に行った自分には、同時代としてかぶる雰囲気から、一気に物語に入っていった。
ジーパン姿のフーテン娘という言い方といい、何とも懐かしく、それ自体は本当は本書の中核のストーリとはまた別な気がするけど、大事な時代性を感じた。
そう、本書主人公のそのフーテン娘にみえるエマノンは、この地球の始まりからの記憶を持つ人という設定だから、「時代性」があるというのは変だよね。
でも、こういう不思議な女性に、何となく純朴で時間だけはたっぷりある男性(当時の自分のような)が、出会う、というシチュエーションは、あの70年代前後、という時代なら、素直に受け入れることができる。
だから、この物語の導入に、その時代性が必要だったんだと、僕は勝手に思うんだ。
今、60代にさしかかった、シニアの皆さん。
これは、あの時代の匂いがする、そして、今、新しい思いでもう一歩踏み出す力を与えてくれる、実に不思議な書物です。
漫画に抵抗感を示せないで、ぜひ、大人買いで手に取ってみてくださいな。
おもいでおすすめ度
★★★★★
梶尾真治という作家も
鶴田謙二という絵師も全く知らなかったのだけど
本屋に平積みされたその表紙を見た瞬間
右手を塞ぎレジに並んでいた
イチコロでしたよ鶴田先生
男が船で出会ったエマノンという女性
彼女は生命誕生以降の生物の記憶を全て持っていると言う
果たして彼女の存在とは―――
字面だけ読めば
突拍子もない荒唐無稽な設定なのに
つい惹き込まれてしまい
納得させてしまう雰囲気が
この作品にはある
茫漠とした時間の中で
一瞬の輝きを見つけた少女の
切なくも強い物語
完結させろよツルケンおすすめ度
★★★★☆
「鶴田謙二」
絵柄、作風、ともに好きな漫画家なのであるが、
「完結させない」(できないのか?)漫画家であるので
そういう意味であまり好きではない。
(同じ理由で冬目景もすきではない。)
今回のは原作がある、1巻だけということで
まあ大丈夫だろうと思って買ったのであるが、
正解であった。
不思議な力(あえて書きません)を持った少女と
フェリーで会話する少年。
その力はいったい何なのか?
それは「思い出」何のである。と締めくくられる。
必要なことなのかどうは分からない。
しかしあったら良いものであることには違いないと思う。
「数時間一緒にいても、数十年間一緒にいても
好きだったという思いは私にとっては同じことなんだもの」
これがこの作品のすべてであると思う。
しかしその力をもたないわれわれとしては
同じことではない。だから悩み、苦しみ、決断をしなければならない。
SFの奥の深さをまたも鶴謙に教えてもらった感じである。
大好きな作家の、ステキな一冊おすすめ度
★★★★★
絵師であり漫画家である鶴田謙二の最新作はもう最高!
ページを進める毎に私の目は輝き
変わらない彼の世界に感動し胸は高鳴った
彼の描く人々は益々魅力的になり、
漫画家としての魅せ方も上手くなっている
ぜひ一度手にとって読んでみて欲しい作品だ。
叶うならば、彼の書いた「2巻」を読んでみたい
メモリーをコピーし続ける事ができれば永遠の命なのかおすすめ度
★★★★☆
この作者の別の本で「庵野監督推薦!」とかいう帯が付いている物があって、
それが逆に嫌で敬遠していたマンガ家でしたが
復刊した「リュウ」を4号まで購入していた中に
この連載があったので、ちょっと気になって購入。
画面の情報量が多いので読んでいると若干疲れます。
過去の記憶をそのまま受け継いでいれば永遠の生命を得た事になるのだろうか。
その場合、身体は単なる容れ物なのだろうか。
記憶を遺伝子にコピーする事ができれば・・・
もうひとつ気になるのが
単行本の紙が安っぽいザラついた紙という点。
納得の出来
おすすめ度 ★★★★★
今回の発売がすごく嬉しいです
。他の方がコメントされているとおり、
すばらしいものだと感じましたので☆5評価としました。