幻でなくなった名盤おすすめ度
★★★★★
これは嬉しい再発です。
当時すでに超売れっ子ギタリストだった佐橋さんが、
西海岸のそうそうたるメンバーと作った1994年のソロアルバム。
もちろん最高にカッコイイギタープレイが盛りだくさん。
でもあくまでも主役はギターではなく、
シンガーソングライターとしての佐橋さんの魅力の詰まった大傑作です。
今でもちっとも古くなっていないのは、流行に左右されない高い音楽性と、
これこそ「ポップスの魔法」と言える良いメロディー、
そして普遍性のある「歌心」があるからでしょう。
例えば「僕とロージーとみんな」の甘酸っぱさはどうでしょうか。
聴いた誰もが「光の中で幸せだった」少年時代を思い出し、
感傷に包まれる事でしょう。
また「トゥルー・ラブ」(佐橋さんアレンジの某有名ヒット曲とは別の曲です)は、
佐橋さんの曲の中でも最も美しいメロディーの、とても深みのあるラブソングです。
「なぜ愛が僕らを嘆かせるの?」と、
誰もが青春期に問いかけたフレーズに泣かされ、
最後のヴァースの暖かさには聴くたび胸を打たれます。
コーラスもいいし、ギターソロもすぐ終わっちゃうけど完璧!
ちょっとジェームス・テイラー風の、開放感のある「ユア・デイズ」も大名曲!
マーケティング戦略的な人生応援歌が巷に氾濫していますが、
親友に「ドンマイ!」と言われているようなこの曲には、
作り物でないやさしさが感じられます。
シンプルなのに深くて、
寓話のようなのにリアルな説得力のある、不思議な曲で、
私はこれを聴くと会社を辞めたくなってしまいます。
さてボーナストラックですが、
「トゥルー・ラブ」のちょっと爪弾いてみましたって感じの短いインスト、
「タイム・パッシズ・オン」のカラオケの2曲。
やや期待はずれじゃんと思いきや、
CDエクストラにジョン・ホールとのレコーディング風景の映像が!
山下達郎氏との制作裏話対談も興味深く、買いなおしてよかった。
非常に残念でならないのは、
これほど素敵な「シンガーソングライター」のアルバムが、
これたった一枚しかない事です。
買うしかない!
おすすめ度 ★★★★★
背筋にゾゾゾという感覚が走りました
!いや~、ほんと(・∀・)イイ!久々に良い買いモンをしました。
ホント満点を付けても良い出来です。