TMS理論には、治療家としての私の臨床経験と照らし合わせてみても「なるほど」と思える点が多々有る。著者の提案する論拠は少し極端とも思えるが、心理的な問題と生理的な身体反応とを科学的観点から結び付けようとしている姿勢には好感がもて、理解もしやすい。ただ、翻訳が稚拙で説明不足な点も多分に見られ、かなり違った意味で読み進めてしまう方が出てくるのではないか?と思われるのが残念で、意欲的な作品を書き上げた著者が可哀相でもある。
想像していたより難解でしたおすすめ度
★★★☆☆
私は腰痛持ちです。ここ数年は「持ち」なんぞというレベル
を超えて、以前は救急車のお世話、入院も体験しています。
その際には、何でもすがる、という気持ちで、腰痛関係の
本を読んだものですが、実用書は除いて、医学寄りの本では、
だいたい本書に言及されていたものです。また口コミでも多かった。
そこで、ずーっと気になっていましたが、やっと読んでみました。
想像していたより難解な内容ですし、決して読みやすい内容、文章では
ない、というのが正直な感想です。同時に、おおよそすべての「腰痛、肩こり」
が、心因性であり、TMS理論で説明、克服できる、というメッセージですが、
みなさんが言うように、本書を読むと治りました、という具合には、不幸にも
私の場合にはなりませんでした。
貴重な考え、意見、考えであることは十分に認めますが、心因性だけで、
肉体の痛み、腰の痛みを納得することは、私自身は困難です。
しかし、骨格系、筋肉系の整形外科的アプローチ「のみ」というのも、その
効果には、素人ながら疑問を持っているものでもあり、腰痛、肩こりの類への
対処の難しさを改めて痛感しました。
「病は気から」は本当の話
おすすめ度 ★★★★★
昨年末以来立て続けに心身に関する本を読みあさりました。最初は心のテーマとして「鏡の法則」からCoachingへ、片山洋次郎氏の「気ウォッチング」は心と体の宇宙観へと解放してくれる東洋医学のすばらしさに触れ、同じ身体の悩みに応えるサーノ博士の西洋医学へとつながり、西洋的パラダイムへの不審から「薬をやめると病気は治る」へと繋がっていきました。気功は16年も続いていますが、それでもやってくる心身のストレスに押しつぶされそうになるのは、どこかに足りないものがあるからに違いないと思い続けて来たのですが、たどり着いたのは20年も前に読んだ「成功の実現」でした。まだまだ紹介したい本は山ほど有りますが、サーノ博士には脱・西洋科学のきっかけを作っていただいたことに感謝。